LIVE ZIPANGU 2017 演出こねこね編
※例によってネタバレしかない※
LIVE ZIPANGU 大分&大阪公演お疲れさまでした。
4日間とも強烈な寒波に見舞われるも、本格的な降雪降雨にならないのはさすがですね。
前回のエントリは楽曲の話で終わってしまったので、
今回は映像なり舞台なり演出面について、気づいた小ネタを捏ね回します。
●衣装&ステージ編
オープニング衣装の打掛は、中盤の映像で着ているものと"ほぼ"同じ
朱色に金糸模様。ただ、さすがにまったく同じものではなさそう。
ちなみに、映像で着ている打掛は 黒毛和牛 牛車柄。
メインステージは能舞台
ということはセンターステージは御所様が乗っていた籠
ということは花道は御所様が鳥さんを追いかけた道
小さい会場ほど2人の距離が縮まっていて安堵します。
(雅楽隊はチェリボ…?)
●映像編
イントロ映像の時系列は?
身支度をしつつ、本番を前にして気を引き締める表情が印象的なイントロ映像。
衣装をちゃんと見てみないとわかりませんが、中盤の映像では依頼が来てから舞を披露するまでがカットされているので、そこに相当するのかなと。
しかし、オープニングの登場が開花なのはしみじみ良いです。
サブリミナル椿
とくに中盤の映像で多く差し込まれていました。
・能舞台のある広場に咲く椿
・広場全体に舞う椿の花弁
・舞の着物も椿柄
乱立する悦カメフラグ。
しかし、椿は散り際にボトッと落ちる花なので、死を連想させると言われています
(お見舞いNGの花としても有名)。
椿の散り方
舞~再会シーンでは花弁が舞っていますが、先述のとおり椿ははらはらと散るような花ではありません。
とくに花弁が肉厚なので、本来は映像のような散り方にはならないのですが……。
ということを考えると、こじつけではありますが「本来あり得ない時間」だったのかなあと。
似たようなアイコンとしては、エデンの大サビで青いバラも咲いてますよね。
これについては、見た目のロマンチックさ以外に、次のような理由も考えられるかと。
止まる時間
御所様が倒れた後、鳥さんが能舞台を降りて再会を果たすまでは、時間が止まっています。
駆け寄るシーンはスローになっていますが、花弁は停止していること、また御所様の従者がストップしていることを考えると2人以外の時間は止まっているようです。
花弁は、この時間経過の変化を表すアイテムのひとつかなとも考えています。
●悦楽カメリア論
今回のセットリストで最も引っかかっているのが「ヒメムラサキ→悦楽カメリア」。
間に長めの演出を挟んでいて「一区切りつけてますよ」感はあるものの、
・御所様と鳥さんの話はヒメムラサキで終わっているよ、悦カメはたまたまあの位置だよ派
・悦カメは2人のストーリーのプロローグだよ派
が大阪初日くらいまで葛藤していたのですが、今はプロローグ派で落ち着いています。
というのも、違和感の正体は曲調の落差が激しすぎることであって、曲のテーマではないんですよね。
むしろ、身を捧ぐ系の直後に「永久を誓う」曲が来るのはピッタリではないかと。
ただ、ヒメムラサキにもっと浸っていたいというのは大いにあります。
また、全体の演出のベースにバジリスクがあるので、恋愛モノという認識が強くなりがちですが
御所様への思いは恋慕だけでなく澪標の感謝なわけです(鶴の恩返しという話もありましたし)。
そう考えると、本編最後が「めぐり逢うすべてに」で終わるのも感謝を伝えるという点でシンクロしていないでもないような。
こうして演出面から振り返ってみると、ライブってチーム水樹の作品なんだなあとしみじみ感じます。
とくに、ライブドキュメントブックを読んでからは、ライブに対する尋常ならざるこだわりが伝わってきて、これなら深読みしてもしすぎることはないなと。
これからもガシガシ噛み締めていきます。