魔法少女リリカルなのは Detonationがすごかった話

聡明な皆さんにおかれましては、魔法少女リリカルなのは Detonationはもうご覧になりましたね?
というわけで、Detonationがすごかった話をします。
シャマルはチート


何が良かったのか

高町なのはという個人に、ここに来てようやく向き合ったことです。
つまり、それはシリーズタイトルの回収でもあります。

 

なのははいつも「つらい思いをしている人や泣いている人を助けたい」と言っていました。まあそれはわかるんですが、君は衛宮士郎的なトラウマでもあるのかね?という原点や理由は、1stの戦闘シーンで一瞬差し込まれるカットから推察するほかありません(もしくは地上波を見るか)。

 

また、限られた尺で救助される側の背景をしっかり描く劇場版では、なのはは人助けが好きな心優しい女の子という見え方と、救助マシーン的な役割や強さが強調されがちです。

 

その結果、なぜそこまで救助にこだわるのか、なのははなんのために対話したり戦ったりしているのかが描かれていなかった点が、1st~Reflectionにおける不満な点でした。

 

フェイトはお母さんに愛されたい・認められたい、はやてはようやくできた家族と一緒にいたいという気持ちが最初に描かれていたので、そこからの変容も比較的すんなり受け入れられましたが、なのはは本当にそのままでいいのか?

 

なのは自身の話は、いつになったら描かれるのか?
それともなのはは強くて完璧超人なので、そんな必要はないのか?

 

そんなモヤモヤに対する回答が、Detonationでした。


何がすごかったのか

衝撃的だったという意味では、高町なのはを、作劇上一度死亡させたことです。

 

具体的な流れとしては、以下のとおり。

  • 衛星兵器、衛星防衛用アンドロイド、黒幕のバックアップの3つを撃墜する必要が発生し、なのはとアミティエが大気圏外へ向かう
  • アミティエがバックアップを撃墜するが、アンドロイドによる致命傷で負傷離脱
  • なのは1人でアンドロイドと戦闘後、衛星兵器を撃墜するが、アンドロイドがなのはを巻き込んで自爆
  • おそらくBJの一部パージにより全身が吹き飛びこそしなかったものの、右腕喪失、右目失明
  • さらにRHが破損し生命維持が困難に
  • 最後の詰めが甘かったことを後悔しつつも、皆(地球)を守れたことに安堵し、なのはは目を閉じる

もちろん絶命してはいないのですが、撃墜というレベルではないうえ、完全に一度生きることを諦めています。

 

しかし、なのはは再び目を覚まします。

 

その後、子供のころ(今も子供ですが)の自分と向き合うことで、魔法という力を手に入れて無力ではなくなった自分が誰かを助けたことを噛み締めつつ、助けた誰かにまた自分も助けられていることに気づきます。ふたたび目を開けると、そこには自分を助けに来たフェイトとはやてが。

 

Detonationはほぼ全編クライマックス状態ですが、最も重きを置いたのはこの流れではないでしょうか。

ただ、映画としてはイリスとユーリ、フローリアン姉妹の話に決着をつける必要があるので、なのはの話をじっくりやるわけにもいかず。というわけで、もちろん個々のキャラクターをメインストーリーに沿って立ち回らせつつも、おそらく「最後のシーンにどれだけ強度をもたせられるか」という意図で、それまでのシーンを組み立てたのでは。
具体的には、なのはと防衛用アンドロイドの戦闘を劇場版なのはシリーズ自体の総決算とし、かつそれに続くシーンをなのはの新たな一歩として際立たせるということです。

 

以下、自分にはこのあたりがクライマックスの補強に見えましたシリーズです。


Reflectionの役割

まず単純に、ReflectionとDetonationでなのフェイが棲み分けています。
Reflectionは、フェイトはリンディさんとのサブエピソードがスポットを浴びており、かつなのはに庇われるシーンも印象的でした(当社比)。
一方Detonationでは、フェイトはレヴィとの絡みもありつつ、なのはを一番近くで支える人という位置づけが強化されています(ブラストカラミティまでの流れなど)。

また、Reflection締めの絶対に守る宣言も、当初は「なのはの決め台詞とドアップで締めるんだな」くらいにしか思っていませんでしたが、Detonationラストへの布石になっています。


アンドロイド(群体イリス)の設定

地下鉄でのシグナム対アンドロイドの会話にあった「会話できる個体とそうでない個体がある」という話。階級があるのは自然なことですが、会話できる個体は量産型よりも明らかに強く、さらに見た目も異なっていました。

ところが、なのはが最後に戦ったのは、強くて見た目も違うのに、会話ができない個体でした。
あのシーケンスは、特別な個体であるという以上に、まず対話してそれでもダメなら武力行使という定番スタイルの復習でもあります。


また、特定個人になのはが負けるのではなく、なのはを機械的に退場させる舞台装置というメタい意味合いも強いのではないかと。


フォーミュラ(アクセラレータ)と魔術の融合

シリーズが進むごとに装備をパワーアップさせてきたので、Reflectionの最後あたりから最早どういう状態なのかわからなくなっていましたが、Detonationではなのはがアクセラレータを無理矢理発動させてアミティエを助けるシーンがありました。

 

もともと、アクセラレータを使うと体に負荷がかかるのは、アミティエ自身で描写されてきたこと。
A'sでのベルカ式カートリッジの追加、Reflectionでのフォーミュラ追加ときて、Detonationでは体に鞭打ってまで使ったアクセラレータ。誰かを助けるためなら瞬時に自分を犠牲にする判断ができる危うさと、助けられない無力な自分への恐怖が短いシーンに込められていました。

 

もちろん、これはなのはが魔力とフォーミュラを融合させたことで山ちゃんのモチベーションがアップするというイベントでもあります。


消滅したディアーチェ

戦闘不能になったシュテルとレヴィから魔力を受け取ったディアーチェが、ユーリへの恩返しと称して全魔力を使った攻撃を放つシーン。
誰かを守るためなら死んでもいい、という点ではなのはのシーンと共通しています。

 

3匹組については、2人を消さずに3人で合体技的なこともあり得たとは思いますが、その前の時点でやっていることや、絵的にブラストカラミティと被るのでナシかなと。しかし、イリスはともかく、ユーリは何回倒されてるんだ? 2回?


アミティエとなのは

クライマックスで危険を顧みずに大気圏外に浮上したり、ボロボロの状態で山ちゃんに特攻したりと、しっかり者なのに意外と無茶をするアミティエ。キャラクターとしてはなのはに近いところもあります(なのはほど頑固ではなさそうだけども)。

 

ただ、あのシーンって別に2人とも浮上させる必要はなく、なんならなのは1人で上がったほうが今回のコンセプトには近い可能性もあります。
2人にした理由としては、アミティエが傷つきながらも帰還したことで、逆になのはは帰って来られないんだろうなと予感させる他に、途中離脱することで、なのはは最初から孤軍奮闘したいわけではなく、結果的に1人になってしまったことの強調でもあります。

 

これはフォーミュラが足りない問題も同じだと思っていて、本当は(それこそお商売としては)フェイトのフォーミュラバージョンとかあるべきなんですよね。だけど、フェイトやはやては強化させず、なのはだけが1人違う世界へいってしまう
でも、2人はなのはと同じところまで上がってきて、なのはを抱きしめてくれるんです。

ちなみに、アミティエは土手っ腹に風穴が開いても生還するので、右腕が吹き飛んだくらい大丈夫だろうという謎の安心感を与える役割もあります(あるのか?)。


キリエ覚醒シーン

不器用だが聞き分けがよく賢い姉に比べると、騙されたとはいえ視野狭窄に見えがちなキリエ…でしたが、なのはたちとの交流を経て、悲しい経験をしたイリスを守り、寄り添うことを決意します(挿入歌つき)。

なのはシリーズではお馴染みのコースですが、きっとイリスへもなのはの思いが引き継がれていくはず。

 


というような導線をたどった先にあるのがあのクライマックスだとすると、あのタイマン勝負にすべて詰まっているし、なのはとなのはの魔法がすべてを繋いだのだと思わずにいられません。

 

(そういえば、防衛用アンドロイドとの決戦ではなのはのBJがほぼパージされ、強烈なストレートを顔面に食らわせるのですが、あれってやっぱり地上波の対アリサビンタリスペクトなんだろうか……)

 

少なくとも小学生なのはの話はこれで終わりでは

お話がなのはに回帰しただけでなく、劇中で小学校を卒業していること、エンディング曲が地上波1期を意識していることからも、小学生のなのはの話は一旦幕引きでしょうね。
パンフレットでは、都築パパはなのはシリーズの新作を匂わせてはいるものの、Detonationの続きではないと思います。

 

いやー、なのは、長い間お疲れさまでした。そして、これからもよろしく。

LIVE ISLAND 2018 開幕記念式典(コンセプト妄想編)

LIVE ISLAND 2018 WAVE02~03@大阪お疲れさまでした。


企画コーナーのリハがしんどいというMCがあったので「まあ言うほど曲変わらんやろ」とか言っていたらフラグだった。チーム水樹を舐めるのはフラグ

 

前編で宣言したとおり、各種映像なりセトリなりの残りの妄想をしていきます。

 

オープニングムービー


いかにも南国~な海の映像に続いて、リゾートっぽいペンション?の一室から出ていく奈々ちゃん。すると場面が海に戻り、完全装備の奈々ちゃんがジェットバイクで大海原を駆けていく…という内容。

 

オープニングでお気に入りの点は2つ。

 

1つ目は、ジェットバイクのシーン前半で、去った後の部屋の映像が差し込まれるところ。とくに、部屋にある絵や写真、貝殻といった夏アイテムにフォーカスすることで、それを置き去りにしたことを強調しているのがいいですね。
残された夏アイテムは「夏の偶像」のようにも「夏の思い出」のようにも見えるけど、それよりもリアルな夏の体験を探しに行くって構図が非常にISLANDっぽいです。

 

2つ目は、ライブタイトルが出る直前(空撮でカメラ引いているところ)で行き先の島が見えないところですね。ブリッジムービーを見るとジェットバイクで島に向かっていることがわかるし、まあそうでないと説明がつかないのですが「行き先は無限大」「どこまでも走っていく」ような演出にはつい意識が向いてしまいますね。


ブリッジムービー


WAVE01の開演前に「久川綾さんからお花来てますね~」とかヘラヘラ言ってたらナレバレだったやつ。

 

今回のムービーはお笑い路線に行きつつも、余白が大きいぶん「これだ!」という解釈が難しく…ISLANDを何とするかでいくつかパターンが考えられるんですよね。

 

おそらく、各ISLAND自体が1公演扱いで、ISLANDからISLANDに移動していろんな景色を見ること=LIVE ISLAND(ツアー)というのが正解には近いのではと思います(最終日にならないとわからないですが)。
ちなみに、これを裏付ける要素としては、ムービーの内容やセトリから「夏の思い出の積み重ね」を強く感じることや、今回の公演カウントが「WAVE」なのもそれっぽいかと。波は重なって強くなるので(波長が合っていれば)。

 

しかし、正解がなんぼのもんじゃ!!!


というか、宮城~大阪公演で感じたのはもっと別のことでした。

 

今回のムービーの要素を恣意的に振り返ると、

 

  • ISLANDは青い光に満ちた夢の国である
  • ISLANDはジェットバイクに乗らないと辿り着けない場所である
  • ISLANDに入るためにはクリアしなければならない試練(実態はスイカ割りや筋トレ)がある
  • ISLANDは一見断崖絶壁で、青い光に導かれずに頂上まで登ることは難しい
  • 頂上には見たことのない景色が広がっている
  • 青い光は奈々ちゃんを導いた後翼(ハンググライダー)になり、次のISLANDへ飛び立たせる

 

という内容になるのですが、これくらいまで抽象度を上げていくと、妄想のギアがどんどん上がっていきますね。

 

つまり、ISLANDとそこで見た景色はひとつの夢であり、最後のシーンは、夢を叶えて次の夢へ…という今までの活動そのものなんじゃないかなと。

 

ムービーを最初に見たときから、青い光はまんまペンライトなんだろうなと思っていたんですよね。「(ファンが)導く」というとものすごく傲慢ですが、応援に後押しされて、見たことのない景色を見る(≒夢を叶える)というのは不自然じゃないと思います。

※脱線:画面の話をすると、別に青い光って複数である必要がないんですよね。むしろ、1つハッキリした存在があって、それが移動していき、最後ハンググライダーに変身するほうが「導かれている感」は出しやすいです。それが複数になっていることに一定の意味があると考えるのは、強引だけどまあアリかなと。

 

ただ、ムービーを見た段階ではここまで妄想して満足していたのですが、次の曲のせいでポスト甲子園の夏ツアーとか言い出すわけですね。

 

アオイイロ


ひとつの夢を叶えて、次の夢を叶えるために飛び立たせる…という前振りからアオイイロをお出しされると、やっぱりLIVE PARKと言わざるを得ない!

 

アオイイロは夢の扉を開けた曲だという認識もあるけど、LIVE FLIGHTのWアンコールで飛んだのもアオイイロだったし、青に染まった客席は最高の景色なのかなあと。

 

LIVE ISLANDでもあたしたちはサイコーでキラキラしてるじゃん…と思いつつセトリを振り返ると、アオイイロの他にもLIVE PARKを発表した直後に歌ったNEXT ARCADIA、LIVE PARKで作品ごとフィーチャーされていたSTARTING NOW!、7曲目でバルーンを飛ばしたPOP MASTER、そして文脈は違うけど個人的に好きというかサックス初挑戦曲のFun Fun★Peopleなどなど、LIVE PARKの思い出が蘇るような曲たちが。

 

LIVE ISLANDがLIVE PARKをなぞっているとは思いませんが、LIVE PARKはここ数年で叶えた一番大きな夢ではないかと。そんな夢の後で、次はどんな景色を見に行くのか、どんな夢を叶えるのかが楽しみになるブリッジムービー~アオイイロでした。

 

史上最熱の夏ツアーは熱中症に気をつけて楽しみましょう

LIVE GATEのコメンタリでも「今しかできないことをしたい」と言っていた奈々ちゃんですが、LIVE ISLANDはまさしく今の奈々ちゃんが、今の夏だからこそできるツアーになっているんじゃないかと。

そして、その道程やその先への期待がライブの随所に散りばめられているので、LIVE ISLANDもその先も、奈々ちゃんにかかっていくぜー!!!

LIVE ISLAND 2018 開幕記念式典(セトリ妄想編)

LIVE ISLAND 2018 WAVE01 宮城お疲れさまでした。
夏ツアー始まった瞬間に東京が暑い。水樹奈々さん、歩く高気圧説。

 

例によって宮城公演の感想をつらつらしたいのですが、今回はセトリ全体がおもしろいので、まるごと時系列で振り返りたく。

 

そして、まだ1公演なのに妄想が膨らみまくり(超直球なのに深さがある)、結果2記事に分けました。
この記事では、セトリを振り返りつつ「なぜこの並びなのか、どんなストーリーなのか」妄想を膨らませていこうかなと。

次の記事では、ブリッジムービーの超自己流解釈やPROGRESS期初の夏ツアーという切り口から、コンセプトなどについてメタメタしく考えていく予定です。

 


1~3曲目:STARTING NOW!Angel Blossom→もがちょ

歌えや騒げやなツアーになることが想像されていたなかで、「とにかく楽しい夏!」を体現するような3曲で開幕させたのは100点満点。そして文字通りSTARTING NOW!でスタートしたのは直球で好き(というか、開幕曲として使うなら今しかないのでは)。

もがちょはADVENTURE千秋楽の印象が強く、つまるところ、みんなで盛り上がれてとにかく楽しめる曲といえば...ということか。開幕もがちょあると思ったんだけどな~~~。

Angel Blossomあたりは変更点になる可能性がありますが、引き続きみんなで歌える/踊れる曲にしてほしいなあ。


4~5曲目:Happy Dive→セツナキャパシティー

今回のセトリはブロックごとにコンセプトが決まっていると思っているのですが、ここは「楽しさ最高潮!夏の恋」ゾーン的な。

Happy Diveは初日で一番反響が大きかったのでは…と思ったら実に10年ぶりだったとは。どおりで初めてライブで聞いたワケダ。


6~7曲目:囚われのBabel→BLUE ROSE

孤独とか運命とか戦いみたいなキーワードが歌詞にある「抗い攻める夏」な2曲。

BLUE ROSEは青系の照明で1曲通している中、サビ最後の「燃えているから」だけバシャっと赤くなるのが大変カッコいい。照明賞。

 

8曲目:恋想花火

今回の企画コーナーは夏歌アコースティックということですが、編成も曲も毎回変わるためリハが大変なことになっている模様。ただ、少人数のアンサンブルは大歓迎なので、これからもどんどんお願いしたいところ。

恋想花火は知らぬ間に涙する沁みっぷりでしたが、どうしても脳裏をなか卯の親子丼がよぎる……。


9~10曲目:PHANTOM MINDS→Invisible heat

なのは曲コーナーとしてなのは曲が歌われるパターン! そして始まりの曲的なMCだからイノスタ…でも幻想的とは…と思っていたらPHANTOM MINDSだったでござるの巻。

フェイトにとって、なのは1stはなのはと出会った物語でありつつ、リンディさんと出会った物語でもあるんだよなー。そしてReflectionって夏の話だったな。


11~12曲目:PARTY!PARTY!→Gimmick Game

ステージの両脇にヤシの木が生えているのですが、ヤシの実ではなくミラーボールがなっていたので(どんな木だよ)、そういうことかなと思ったら想像以上にそういうことだった。ISLANDはイビザやったんや!!!

この2曲は完全に夏の夜のパーティーですねー。ただ、クラブのノリからいきなり大運動会になるのでギャップがすごい。そしてPARTY!PARTY!の〆を可愛く処理せずド直球セクシーで攻めきるの本当に好感しかない。ありがとうございました。好き。


13~14曲目:エゴアイディール→夏恋模様

LIVE GALAXYの感想でも書いたんですが、エゴアイディールに関してはやはり解釈違いっぽく。MCでは夏っぽいという話があり、たしかにメロディーラインには爽やかさもあるんですが、歌詞には泥臭さを感じるので、どうなんだろうという。まあ、GALAXYで一旦封印とならなかったのはひとまずうれしいかも。

そして、企画コーナーが発表されたときは「夏恋模様を人質に取られた!」と思いましたが、普通にセトリ入りしていてよかったよかった。三嶋Pのおかげかもしれない。

ここは「切なさが沁みる夏の夕暮れ」みたいな括りなんだとは思いつつ、エゴアイディールがどうもしっくり来ず、保留。


15~16曲目:アオイイロ→Happy☆Go-Round!

個人的にはアオイイロが今回の優勝候補ですが、ブリッジムービー開けでコンセプトに関わるので次の記事で。

Happy☆Go-Round!は、タオル曲としては順当な選出なのでは。比較的コンセプトが近いADVENTUREでも大トリだったし、コールアンドレスポンスができる曲なのもピッタリ。


17~19曲目:ETERNAL BLAZE→NEXT ARCADIA→Exterminate

水樹奈々の夏祭りここに極まれりといった3曲。今後変更箇所になる可能性もあるものの、真ん中がNEXT ARCADIAなのがポイントのような気がする。


20曲目(本編トリ):FEARLESS HERO

開幕前は1曲目候補筆頭と言う意見も散見されましたが(わかる)、蓋を開ければあまりにもベストポジション。神采配

MCであったとおり、キーワードが「夏の思い出」と言われると、たしかに本編トリにはピッタリ…ですが、そのためには19曲かけて思い出を作っておかないと、話が成立しないですよね。
それが、本編のブロックごとに設定されているコンセプトに繋がっているのではと考えていて。夏と一括りに言っても、楽しいだけでなくて、いろんなシチュエーションなり切り口なりがあり、それが思い出になるわけです。

 

ただ、FEARLESS HEROは、単に夏の思い出を振り返るだけの曲じゃないのがねー、またうまいんですよねー。

 

これには、DOG DAYSの「期間が設定されている異世界往復もの」という特徴が生きているんじゃないかと。
DDは3期かけてキャラが増えたり舞台が変わったりしていますが、物語の最後、シンクはフロニャルドに帰ることを誓って地球に戻ります。それを意識してか、FEARLESS HEROの歌詞自体は、思い出よりもむしろ未来を意識した内容になっています。

ちなみに、2期OPであるFEARLESS HEROの対になるEDのタイトルは「夏の約束」だ! あまりにエモい。

なので、この曲をセトリに入れるなら「夏の思い出をありがとう」だけでなく「別れても必ず会いに来る」という構造を生かしきってこそなわけです。ということを考えると、本編トリがベストなのかなと。

 

ZIPANGUのヒメムラサキもそうですが、アニタイ曲をライブ用に再解釈して、アニメだけ・ライブだけではなし得ない付加価値を生み出す技には、本当に驚かされます。声優であり、歌手であり、何より作品とライブに対する強い思いがないと、到底成功させられないことだと思います。


アンコール1~2曲目:Synchrogazer→君よ叫べ

…といった状況で待っていたアンコールが"Listen to my song..."で始まったからマジで帰ってきたなと思って一度死にましたね。メタすぎかよ。

君よ叫べは個人的にお気に入りなので出雲ぶりに聞けてよかった。あとPROGRESS期としては第1子にあたるので、やや特別なポジションの曲だとも勝手に思っていたり。


アンコール3曲目:Birth of Legend(新曲)

スマホゲーをやらないので如何ともし難いのですが、RPG?なんですかね? 早く聞き込みたいものの、ツアーだけで普通に育ってしまいそうでもある……。


アンコール4曲目(大トリ):POP MASTER

 

よかったですね。

今までの文脈的に、この曲以外で締めたら最早間違っているレベルだと思っていたので、納得の大トリでした。

 

おわりに

今思うと、開幕前に「楽しさ全振りでしょ」と言っていたのは完全にフラグでしたね。
ライブのコンセプトがシンプルであるほど、それに沿うような楽しくて盛り上がれる曲を二十数曲並べただけでは成立しないのだった。

そして、今回の記事で詳細を保留している
・NEXT ARCADIA
アオイイロ
・君よ叫べ
POP MASTER
といった面々を踏まえつつ「LIVE ISLANDはポスト甲子園(LIVE PARK)の夏ツアーであり、水樹奈々からファンへの宣戦布告である」…というような話を次の記事では予定しております(進捗0文字)。

LIVE GATE 2018 かってに授賞式&お疲れさまでした会

1/21に無事幕を降ろしたLIVE GATE 2018、大変お疲れさまでした。

11日間で7公演という正気を疑うチャレンジングなスケジュールで、奈々ちゃん自身が自分の体力を心配しているのを初めて見たような気もしますが…大きなトラブルもなく完走できてよかったよかった。


Day2の時点で、Day7まで完走しないとライブ全体としてどうこうは言えないなと思っていましたが、いやー、まさかSAY LOVEとはな……。

なんだか、細かいところにこだわり過ぎて、直球ストレートを見逃してたなと反省しました。

ピンポイントでの推しどころはDay2のときとあまり変わっていなかったりするので、今回はライブ全体の感想にも関わる刺さりどころに絞りました。

 

審査員特別MC賞:武田真治さん

いきなり出落ちっぽいですが、至って真面目に武田さんにありがとうと伝えたいです。

秘蔵映像により、LIVE GATEでも有数の可愛さを誇るあばばばば奈々ちゃんを見せてくれただけで1億点みたいなところもありますが、やっぱりその本質はMCではないかと。

以前、ライブの感想で「奈々ちゃんのファンでいられてうれしいし、なんだか誇らしくもある」「奈々ちゃんが自慢したくなるようなファンでいられたら」といったことを書いたのですが、これも「みなさんのななさん」「ななさんのみなさん」なんですよね。

Beautifulは2017年最大のチャレンジだっただろうし、観劇した私にとっても新しい扉が開いた夏でした。
ライブでの奈々ちゃんとファンとはまた別のエネルギーのやりとりがあって、武田さんはそれをきっと近くで感じていて。

そんな武田さんが、LIVE GATEでのスペシャルゲストとして、奈々ちゃんのホームグラウンドで「みなさんのななさん」と「ななさんのみなさん」を大切に語ってくれたことが、無性にうれしかった。

客席を煽って盛り上げたり、軽妙な語り口ではあったけど、サービスしつつも真摯に言葉を紡いでくれたのが伝わってきました。
チーム水樹でも既存のファンでもない立場だからこそ、説得力があったのかも。まあ、すでにファンの可能性大かもですが!

あと、他のBeautifulメンバーがたくさん遊びにいらしてたこともあって、なんだか半年越しの往復書簡のようで、しみじみうれしくなっちゃいました。

もちろん、想像以上にグルーブバリバリなサックスで、オケファンの新しい扉全開になってたのも忘れられません! サックスは実質ボーカル!!


準優勝:RUSH&DASH!

Day6まではコンセプトとのつながりをまったく考えていなかったし、MCでも12年前のLIVEDOM開幕曲とだけ触れられていたので「ふーん、そうなのね~」くらいの印象だったのですが。

あらためて歌詞を見直してみて、LIVE GATEというタイトルにここまでハマるかと唸らされました。

もちろん奈々ちゃんの前向きさがそのまま歌詞になったようなところも最高なんですが、

It'll open by the RUSH!
It'll open by your heart!
It'll open by the DASH! 

とスポットで入ってくる英詩のitをGATEに置き換えると大変しっくり来るんですよね。
もちろん単純な戌年つながりかもしれないけど、奈々ちゃんのこだわりは想像の遥か上をいくからな~。


あと、今回のライブとは全然関係ないのですが、最近になってライブにそこそこ行くようになったきっかけのひとつがFLIGHT~ADVENTUREで挫折からのパワーアップを目の当たりにしたことだったりするので、

ガンバルしぐさは見せないよ アタシ

とか言われると涙が出る…んですが、ADVENTURE山口公演、スポットで歌ってるやんけーーーーーーーハァーーーーーーー……


水樹奈々、本当に物語を背負ってくる女だ……。

 

総合優勝:POWER GATE(Day7、DU)

アニタイから入った自分がライブに継続して行くようになったきっかけがPOWER GATEなので、曲名を冠するライブの本編締めとしてMCつきで歌われて大変幸せ…
…なのですが、みんなで盛り上がっていくスタンスからかSKILL化*1したのは、個人的にちょっと不完全燃焼気味でした。

というわけで、最後の最後で、一気に駆け抜けるPOWER GATEで燃え尽きられたことがまずひとつ。


もうひとつは、やっぱり「(ファンの)愛で扉の鍵が開くこと」が証明できたことじゃないでしょうか。

最終日限定のムービーにおける「いろいろな人や作品との出会いや、ファンからの声援で閉じた扉が開く」というのは、あくまでチーム水樹が用意したストーリーなわけで。もちろん、豪華ゲスト陣の面々や7日間の一体感を振り返ると、そのとおりのライブだったと思ってます。

ただ、アンコール後のお手振りBGMですでにPOWER GATEを再度歌っていて、照明もすでについていて、もうGATEはほとんど閉まっているのに、それをこじ開けるストーリーはファンの愛ゆえに描かれたもの。

お誕生日サプライズ後のMCで、奈々ちゃんは「あげたぶん、かえして(応えて)くれる?」という旨の話をしていたけど、もし想像以上の愛が届いていたなら、本当に素敵だし、ファン冥利に尽きるってものですね。

 

というわけで、存分に愛を喰らったり喰らわせたりした7日間でした。お疲れさまでした。


いくぜ夏ツアー~~~~~~!!!!!!!

*1:※ちょっと前(2010年くらい)のJAM projectライブで見られた「SKILL落ちサビ前のI can flyゾーンでご当地一発芸を絡ませながらコールアンドレスポンスをする、曲の一部がMC化する現象」のこと。最近はやっていない。そして多分誰にも通じない。

LIVE GATE 2018 かってに授賞式経過報告

1/11に開門したLIVE GATEに参加しています(進行形)。突然ですが、ここでサイコーにイカれた開催概要を紹介するぜ!


Day1 日本武道館

Day2 日本武道館

Day3 日本武道館

Day4 日本武道館

Day5 日本武道館

Day6 日本武道館

Day7 日本武道館


異常だ!

ひょっとして武道の一種なのでは。


いつもならもうちょっと落ち着いてから感想をアップするのですが、あまりに日程が詰まっていてバテバテ確定なので、一旦まとめておきたいという思いです。

 

Poison Lilyちゃん賞:Poison Lilyちゃん

いきなりアレですが今回の贔屓曲なので。しかも本編1曲目固定っぽくてうれしい。

 

ちょっと病的というか、自覚のある没入感が歌ににじんでいて大変グッと来ます。ラブラブでも悲恋でもなく、ダメな大人の恋愛って感じがいい……。

 

ここでひとつドヤ顔入りまーす。

 

( ・´ー・`)やったぜ。

 

やっぱチェリボってかっこいいわ賞:TESTAMENT

イントロの「飛び立て 声を翳して〜」後のバリバリライブ感がマジパネェ(IQ低下)。良すぎて思わずフヒヒってなってしまった。


あと、シンフォギア曲って打ち込みドコドコ系からどんどん生っぽい音になって、ライブ映え度が増してきている印象。

 

聞き惚れた賞:Destiny’s Prelude、粋恋

今回はアゲ感やGATE繋がり重視からか、聞かせる枠自体が少ないんですが。

その分、この2曲は「今の水樹奈々は脂乗ってるぜ〜!!!」という濃厚さが良かった。


ところで、粋恋の歌詞はヒメムラサキと比べて1.5人称くらいの距離感になってるのが、役どころと合っててすごいんだよな。ちなみに、HOT BLOOD歌詞あてクイズは見事惨敗しました\(^o^)/

 

お気に入り衣賞:ダンス曲用のマルチヒョウ柄☓黒レース

あの悪女感!手玉に取られたい!!

ちょっと挑発的な感じで、とくにGUILTYに激ハマりだった(FLIGHTのギラギラピンクも良かったけど)。

髪型は初日のハーフアップツインテみたいなほうが良かったかな〜というところ。あのエリアだけバチバチの囲み目メイクっぽく見えるけど、ちょっと自信ないな。

 

解釈が変わった賞:Rock Ride Riot

NEOGENE CREATIONのなかでもとくに好きな1曲ですが、ダンスはまだしもまさかタオル化するとは(あまりに解釈違いすぎて初日はテンションが0になった)。


もともと、「ネガくて根性なしでダメダメだけど、それでも変わらなきゃと思って前を見据える曲」みたいな印象でしたが、タオルをブンブンしている間に盛り上がってきて、開き直りソング化してしまった。いいのか。


逆に、GLORIAはもっと聞かせる方向でもいいけどな〜こればっかりはな〜という気持ち。

 

演出編:で、結局どの辺がGATEなの?


正直、初日は「とっ散らかってんな〜」という印象でた。


フル◯ウスを彷彿とさせるGGBのステージ、登場はハーレー、刑事ものの映像、と思いきやブリッジムービーはSFっぽかったりして。

ストーリー仕立てのZIPANGUがお気に入りだったぶん、とにかく世界観を統一してくれ〜!!という思いが強く……。


でも、LIVE GATEはそのまま門がコンセプトなんですよね。とにかく、門に関するいろんな連想をしていく。そのなかで、楽しそうなもの、やったことがないものを集める。だから、それぞれはバラバラに見えるけど、それば全部LIVE GATEに繋がる要素なんですね。


7日間のアドベントカレンダーをひとつずつ開けるように、そのなかに入っているいろいろな”門”を楽しんでいきたいな〜。

 

企画編:なぜ今LIVE GATEなの?


わたくしも多分に漏れずPOWER GATEという曲が好きで、それは曲自体ももちろんですが、ライブと共に育ってきた歴史を特別強く感じるから。奈々ちゃんも、どこかのMCで「いろんな扉を開けさせてくれた曲」と言っていたような記憶があります。勘違いだったらすまん。


というわけで、ライブタイトルが決まったとき「これはちょっと重すぎるぞ」と思いました。このタイトルを冠するからには、超々スペシャルな何かがあるだろうと。


こうして変な方向にハードルを上げまくったからか、SF仕立て?のブリッジムービーがなんだかチープに思えてしまって。企画コーナーも「大物アーティストとコラボか〜」くらいにしか考えていなかったんですが。

 

2日目に「今まで自分のライブでご一緒したことがないアーティストを招いている」というMCがあったことで、この企画やこのライブ自体が新しい扉のひとつなんだと改めて気付きました。


しかも、音の通り道であるGATEの鍵って、共奏者と一緒に歌うことでしか得られないらしいんですよね。1人では開けられないというか。


今回のライブにあたって、私は奈々ちゃんが開けてきた扉にばかり目がいっていたけど、奈々ちゃんはこれからもどんどん新しい扉を開けていくんですよね。しかも、それにはいろんな人の力が必要で、きっと私もその一員だし、これからもその瞬間を見届け続けたい。


だから、LIVE GATEはベストアルバムという過去に開けた扉たちを振り返りながらも、未来の扉を開けていく時間になるはず。

きっとあっという間に終わってしまうから、一時も目を離さずに、歴史的な7日間に立ち会いたいですね。

S.C. NANA NETファンクラブイベントⅦ 大お疲れさまでした会

2017/11/18、19の2日間開催されましたS.C. NANA NETファンクラブイベントⅦ(以下FCイベ)、大変お疲れさまでした。
両日参加された方におかれましては、計12時間近くSSAにいたことになり
主にトイレの行列などで諸々試されたかと思います。
トイレの列整理係って初めて聞いたぞ!

 

今回は
7回目にちなんだ7コーナー編成だったり
カラオケではなくチェリボ参戦だったり
ベテラン方向に豪華なゲストだったりと
気合が入っていることが見て取れ、
そもそもSSA2日間ってどんなキャパシティだよと思いつつも
会場が大きい分にはまったく困りませんありがとうございました。

 

のべ35,000人近くが来場し、盛り上がったイベント…
として普通に幕を下ろしかけた、2日目6コーナー終了後の話をしましょうか。

 

会場から酸素が消えた

6コーナー終了後は、三嶋プロデューサー(以下三嶋P)が「次はライブコーナーです」と紹介してハケた後、MCなしで奈々ちゃんとチェリボがステージへ…という流れ。

 

ところが、暗転後もなかなか7コーナーが始まらず、一度ハケたはずの三嶋Pが再度登壇。
その後も、準備に時間がかかっている旨何度か説明があった後、しばらくしてその内容が変更に。

三嶋Pから「直前の障害物競走でがんばり過ぎてしまい、体調不良で声が出しづらくなっている」という説明がされると、会場から一瞬で酸素が消えたかのような苦しさが立ち込めました。

 

それでも、もし7コーナーが再開されたときは本当に問題ないんだろうと信じられたのは、三嶋P自身がFLIGHTの二の舞いには絶対にしないと何度も断言してくれたからこそ。
また、適宜体調の変化が報告されたことで、完全NGではなく回復が見込める状態だとわかったのも、明るい材料でしたね。

あのときの表情は、MCではなくプロデューサーの顔だったのではないでしょうか。

 

三嶋章夫氏のはなし

取締役という肩書きを背負いながらSSAでMCをこなし、足つぼマットにも負けない強さでファンに親しまれている三嶋P。

 

今回のイベントでは、奈々ちゃんが回復するまでの時間を稼ぐ必要に迫られるも、
50点ほどのプレゼントを急遽手配・抽選するという離れ業を披露。

時間にすると1時間程度の6.5コーナーでしたが、
その短い間でも、奈々ちゃんとそのファンのためにやれることをひとつでも多く探し続けて、それをがむしゃらにやってきた人なんだろうなと痛感しました。

ウケの良かった足つぼマットも、急遽買い取りでしょうし。

もちろん、イベントの時間をもたせるためではありますが、
長引く分最後までいられなくなってしまう遠征勢への埋め合わせも兼ねて
できるだけファンに還元できる方法を突発的な状況下で模索してくれたことには
本当にありがとうと言いたいですね
(そして郵送祭りになるFCスタッフにはがんばってほしい)。

 

そして、三嶋Pのリクエストにステージ裏で応え続けるスタッフ諸氏もお疲れさまでした。

ライブ後の感想でも毎回チーム水樹すごいっすねしか言ってなくて能が無いのですが、すごいと感じたことは都度表現していかないといけないですからね。

 

のべ35,000人のファンのはなし

主語ならぬ目的語クソデカ案件で申し訳ないのですが。

いくら大丈夫ですと言われても、ハイそうですかとファンのテンションが生き返るかというとそうでもないもので。

そんななかで、

会場のBGMにきっちり盛り上がっていくところ
登場直前には、ちゃんと奈々コールが起こるところ
プレゼントコーナーが長くても一喜一憂するところ
低確率すぎる300lv当選時の盛り上がり

といったある種の律儀さと温かさを持った空気ができたのは、ファンクラブイベントとしては「いい話」にしても良いのではないでしょうか。

ステージに戻ってきてほしいような
もう安静にしていてほしいようななかで
再登場を待ちわびる気持ちやイベントを楽しんでいる気持ちが示せたのは、「絶対に無理はさせないから、信じて待っていて」と何度も言った三嶋Pにとっても、良い材料になったはず。

サポーターズクラブを掲げるだけあって、
サッカーでいう12人目の選手的なサポートができたと胸を張れるいい空気でした。

 

2日間をふりかえって

もちろん、体調不良によるアクシデントなんかないほうが良いに決まっているんです。
万が一元気で戻ってきてくれなかったら、いまだに立ち直れていないに違いない。

それでも、7コーナー後のMCで「こういうこともあるんだと勉強になりました」と言った奈々ちゃんの前向きさを、少しくらい見習ってもいいと思うんです。

結果的に、あくまで結果的に、
ファンもチーム水樹も己の練度を見せつけあい、お互いに支え合った心に残るイベントになったと私は思います。
みなさん本当にお疲れさまでした!


次のFCイベでは、8を横にして∞にまつわる人がゲストに…誰かな…。

The view from the audience was preciously "Beautiful" ─ミュージカル『ビューティフル』初日に行ってきました

ミュージカル『ビューティフル』初日公演@帝国劇場お疲れさまでした。正直想像を遥かに超えるパワーで、いつものライブとはまた違う「スゴいもの見た感」でいっぱいです。

 

そこで、舞台女優・水樹奈々を目撃した今「ビューティフルここがスゴかったんですよポイント」を書き留めておきます。

 

※自伝モノなのでネタバレも何もないのですが、演出や構成に言及しているので未見の方はご注意ください。

 

(1)時をかける舞台女優


この物語は、16歳のキャロル・キングがドニー・カーシュナーというプロデューサーに売り込みに行くシーンから始まり、最後はカーネギーホールでのコンサートで幕を下ろします。コンサートは1971年に実施されたもので、当時キャロルは29歳。劇中で13年経過していることになります。
しかも、イントロとしてカーネギーホールのコンサートを前にして?葛藤するシーンが挟まっているので、開幕すぐに人生経験豊富な29歳から若々しい16歳にギアチェンジが必要です。

 

29歳キャロルがハケた後、「今急いで早替えしてるんだろうな~」などとニヤニヤしながら再登場を待っていたら、おぼこいスクールガールに変身したので度肝を抜かれました(一瞬誰だかわからなかった)。
声優の特徴のひとつとして「年齢に縛られない演技ができる」ことがよく挙げられますが、小学生からOLまで幅広く経験していることがプラスに働いたのではないでしょうか。声が若いだけでなく、動きもちゃんとピチピチしていたので、いよいよ16歳感が高まっていました。17歳よりさらに若い。

 

(2)負の感情表現のパワーアップ


あくまで相対的な話なのですが、奈々ちゃんは「明るさ、優しさ、謙虚さ、真面目さ」方面と比べると「怒り、憎しみ、悔しさ、嫉妬」方面の表現がやや弱い(というか人の良さが透けがち)と感じていました。
その点で一皮剥けたのがクロスアンジュだったと思うのですが、とはいえアンジュのような役がそうホイホイ来る訳でもなく。せっかく良い側面を見つけたのにもったいないな......と思っていた矢先、まさかパワーアップした姿をミュージカルで目撃できるとは思いませんでした。

 

ミュージカルなので当然といえば当然ですが、劇中歌には登場人物の感情が織り込まれます。第1幕の最後に登場した"One Fine Day"は、ジェリー(キャロルの夫)からの愛情を受けるジャネール(シンガー)と、堂々とオレ不倫します宣言をされたキャロルが対照的に歌う曲。「君と離れたくはないけど、ジャネールとも一緒にいたいんだ!」という完全に舐め腐ったジェリーの宣言を受けたキャロルの歌唱は、ジャネールから引き継いだ出だしこそ動揺して弱々しいものの、曲のクライマックスに向けて失望と怒りを増幅させ、最後は怨嗟のような台詞を吐き捨てて第1幕が終わります。

 

このシャットアウトのような幕切れは衝撃的で、頭を殴られたような余韻がしばらく消えませんでした。そして、奈々ちゃんからこんな恐ろしい声が聞けるとは思っていなかったので、正直戦慄しました。

 

(3)最小限の情報で最大限の表現を

 

最近芝居を見ていないという予防線を張りつつですが、ビューティフルは(公演時間に比して)台詞量がかなり少ないのではないでしょうか。というのも、キャロルの人生を振り返りつつ、節目節目でヒット曲をいかに入れるかが見どころのひとつなので、日常芝居は最低限に留めたほうが良い訳です。そうなると、ミュージカルでよく見る「登場人物AとBがやり取り→Aハケる→残されたB、独白からの歌唱→シーン転換」といったフォーマットなんかをやっている時間がありません。あくまで「キャロルの人生のこのタイミングでこんな出来事がありました」というラインを辿っていくことになります(もちろん、メリハリをつけるために重要なシーンは肉付けされているはずですが)。

 

ということは、一般的なミュージカル以上に、歌でいかに感情を表現するかという点が重要になってきます。さらに、(1)で言及したように、年齢による変化があること、また短い時間で目まぐるしく環境が変わる人生を辿ることから、開幕~終幕までにかなり変化をつけて歌わないと、ストーリー自体が弱まりかねません。

 

(2)の "One Fine Day"までの曲は、若いときならではの軽やかさであったり、ジェリーとのラブラブ感や幸せ全開っぷりが伝わる歌い方がメイン。 "One Fine Day"を挟み、第2幕からは次第に厚みを増してきます。また、第2幕もジュリー決別前後では明らかに歌い方が変わっており(決別前はそもそも曲数があまりないかも)、とくに自身のアルバム制作を機に過去を乗り越えていく"Natural Woman"では、完全に覚悟が決まっている状態。ここまで来ると歌以前に音圧が凄まじく、波というより面で歌が迫ってくる感覚でした。反対に、 観客に聴かせるためでなく、友人に贈る歌である "You've Got a friend"は優しさに溢れていて、自然体で歌う奈々ちゃんを見て、思わず笑顔に。

 

クライマックスの"Beautiful"は、ピアノに向かう足取りからして輝かしく、シンガーソングライターとしての頂点に登りつめた喜びと、道のりの苦しさを思わせる厚さと豊かさでした。イントロでほぼ同じシーンを見せられているので、その対比が最高の瞬間をより盛り上げてくれます。 個人的には、湯川先生の訳詞と奈々ちゃんのキャラクターが相まって、キャロルという人間を作り上げた全ての人に感謝するという側面を強く感じました。

 

 

まだ初日公演が終わったばかりの『ビューティフル』。まだ何公演分かチケットを持っているので、リピートで見に行くつもりです。とくに、「ミュージカルは突然歌い出すのが苦手だし......」と尻込みしている方にこそ見て欲しいですね(シンガーソングライターの話ということもあって、無理矢理曲へ繋いだ感が少ない)。

ステージでの姿があまりにもハマっていて、なんなら「もともと舞台女優でしたけど?」くらいの貫録がありました。そのぶん、もっと早い段階でミュージカルに挑戦しても良かったのでは……と思わなくもないのですが、やはり今だからこそできること、ご縁があったからこそ実現したこともあると思うので、そこは今回 『ビューティフル』 を見られた幸せを大事に噛み締めます。

最高のステージをつくってくれたすべての人と、
「声優・水樹奈々」「アーティスト・水樹奈々」につづいて、「舞台女優・水樹奈々」との出会えた幸運に感謝を。